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マニュアルミッション 5MT |
| ローギヤード化でパワーアップ感が上昇 スタンダードスイフト(1.3L)ではかねてからやや不満(?)と言われていたのが、そのハイギヤードなギヤ比である。燃費と静粛性を重視した、低回転・高速志向のギヤがセッティングされており、ステップ比が高めの設定となっていた。 1.3XGは、普通に乗る分には何ら不満はなく非常に快適ではあるが、ひとたび活発に走ろうとするとシフトアップ時にエンジン回転がトルクフルな部分を外れてしまって100%力を発揮出来ない、という問題があった。スイフトスポーツではその点を改良して、より走り重視の方向、ローギアードで高回転使用向けにセッティングされている。
| 比較 | 1.3XG MT | 1.6 SPORT MT | ステップ比(%) | | 位置 | ギヤ比 | トータル (×ファイナル 4.105) | ギヤ比 | トータル (×ファイナル 4.235) | 1.3 | 1.6 | | 1速 | 3.454 | 14.188 | 3.545 | 15.013 | | | | 2速 | 1.904 | 7.816 | 1.904 | 8.063 | | 3速 | 1.280 | 5.254 | 1.407 | 5.959 | | 4速 | 0.966 | 3.965 | 1.064 | 4.506 | | 5速 | 0.757 | 3.107 | 0.885 | 3.748 | 上記MTギヤ比
比較表を見ると分かるように、ファイナルをはじめ全般的にローギヤードなセッティングが施されている。またステップ比(ギヤ同士の離れ具合)が低めで、クロスレシオ化がはかられているため、シフトアップ時に回転を大きく落とさずして接続できるというメリットがある。エンジンのトルクフルな部分を活用できる反面、のんびりとシフトチェンジすることは難しくなる。
さて次は外観とフィールについてだが、まずシフトブーツには赤いステッチが施され、スポーティーな雰囲気を演出している。また、シフトパターン部はシルバー塗装されている。ノブの材質(ウレタン+ラバーコーティング?)は写真を見る限りでは1.3XG/XEと同じようだ。
操作感についてはもともと(スタンダードにおいても)
曖昧なフィーリングがなく、ゲートにカチッと入る。国産コンパクトカーではトップクラスと言えるほど優れているが、スポーツではさらに磨きをかけて、ケーブルの摺動抵抗を減らし(ケーブル内テフロン加工)、より軽い力でしっかりとした操作感を得ているという。シフトがこれほど快適で楽しいなら、ほとんどシフトが面倒だとは思わないはずだ。1.3XGに乗っていてもそう思う。エンジンの味や走っているダイレクト感を求めるならば、MTがお薦めである。
ところで…このローギヤ化されたファイナルは是非1.3でもオプション化して欲しいと思うのは私だけだろうか。これにより走りの選択肢が広がり、さらに面白いものになるはずだ。MT試乗マイ・インプレッション
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| オートマチックミッション 4AT |
94.72%のローギアード化と高回転化チューニング スイフトスポーツにおいては、専用にチューニングされたオートマチックミッションも用意されることが大きなポイントであろう。これまでこの手のスポーティーカーにはATが設定されないことも多かったが、より多くの人が楽しめるよう、ちゃんと販売されるということは非常にうれしい。私はAT車を試乗してみたが、体がシートに押し付けられるほどの加速を味わうことができ、非常にパワフルな印象を受けた。 スタンダードに対するチューニングポイントは下記のとおりだが、どの点を見ても走り、とくに加速の性能を大きく向上させている。ただし残念ながら、どうしても燃費が悪化する方向性ではある。。 【1】最終減速比をローギヤードに変更し、全域でのトルクアップがはかられた。
【2】トルクコンバーターの特性を変更し、発進時のエンジン回転数を高めにセット。 【3】変速のタイミングを変更。燃費重視(早めのシフトアップ)のスタンダードに対し、より高回転
でシフトアップされる。シフト時間も短縮され、スポーティーなフィーリングも獲得。 | AT
比較 | 1.3XG/1.5XS AT | 1.6SPORT AT | | 位置 | ギヤ比 | トータル (×ファイナル 4.144) | トータル (×ファイナル 4.375) | | 1速 | 2.875 | 11.914 | 12.578 | | 2速 | 1.568 | 6.498 | 6.86 | | 3速 | 1.000 | 4.144 | 4.375 | | 4速 | 0.697 | 2.888 | 3.049 | ATとはいえ、このチューニングはスイフトの「走り重視」という個性をより強調するものといえよう。1300ccでは力不足を顕著に感じてしまうシーンが多々あるだろうが、スポーツではコストと引き換えに、全域でのパワーアップを果たしているのである。 |
| スポーツサスペンション |
|   欧州と同一仕様のセッティングで、高次元でのバランスを獲得 スポーツでは標準車に比べ、より高速安定性とレスポンス向上を狙ったチューニングが施されている。 数値を見る限り、ガチガチなセッティングではなく、街乗りではストリートサス程度のやや固めのセッティングで、ステアリングのダイレクト感は増していることだろう。ここまでチューンされているなら、もう手の加えようがないようにも感じる。サスに限らず、手を加えるならスタンダードのほうが面白い、という見方もある。 タイヤは195/50R16を標準装備し、5穴アルミホイールとなる。詳細
試乗した印象では、それほど固くは感じなかった。スタンダードが既に固めのため体が慣れてしまっているのかもしれないが、あくまでしなやかで欧州車のそれを思わせる。ただ、他のクルマから乗り換えた方にはゴツゴツする印象を与えるに違いない。しかし、それは乗ってしまえば慣れるもので、不快要素ではない。 またこのサスキットも、スタンダード車に是非ともオプション設定して欲しいところである。この足回りなら1.3Lでも、さらにハンドリングを楽しめるだろう。 標準からのグレードアップ点 ・標準車に比べ約60%減衰力アップしたテネコ製ショックアブソーバー。 ・スプリングのバネ定数をアップ。ロール剛性が20%アップ ・スタビライザー取り付け、ステアリングギアボックス、ナックル、ハブベアリングの取り付け剛性をアップ。
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| 電動パワーステアリング |
| もともとそれほどクセを感じさせない電動パワーステアリングだが、スポーツでは、直進性と応答性を高めたセッティングが施された。直進性を高めているのはおそらく復帰モーメントを強めに設定したということであろうが、ここまでやってくれるスポーティーカーはなかなか無い。最近ではゴルフGTIがそのようなセッティングをされているようだ。 こればかりは実際に乗って走って、触ってみないと実感できないであろうが、スタンダードよりも遊びが減ってダイレクト感が増しており、より楽しさは向上しているといえるだろう。 |
| ブレーキ/ホイール |
| 4輪ディスクブレーキ・15インチ化
ブレーキディスクは大径化された上、インナーハット構造により、熱によるディスク変形を大幅に低減させた。 高速走行での制動時に発生するディスクの熱変形を抑え、安定した制動力を確保。リニアなブレーキフィールを実現している。標準では装備されるブレーキアシストをあえて外しているこだわりも他ではあまり例をみない。アシストなしでも充分な制動力をもっているという。そしてブレーキング時の沈み込みも少なく、このように止まることすら楽しいと思えるクルマはそうそう無いだろう。 |
タイヤ・ホイールもキャパシティーアップ
スポーツ性能を向上させるために、タイヤ・ホイールも一段階ハードなものをセレクトしている。写真によると、ダンロップ
SP SPORT MAXXを履いているようだ。これはどちらかと言うと高級外車向けの味付けがされたプレミアムラグジュアリータイヤだとうたわれている。
タイヤサイズは、195/50R16 84V
ホイールは 16x6J+50 PCD114.3 ( 5穴) 約9.6Kg
スタンダードの4穴から、5穴に変更となった。
詳細・互換表はこちら
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実際に乗ってみたが、それほどゴツゴツとした印象は感じなかった。もっとも、スタンダード・スイフトがすでに少々ゴツゴツ感があって、体がそれに慣れてしまったためでもあるだろうが…
いずれにせよ、スポーツとはいえ、ぎりぎり快適性を損なわないタイヤ選択がされているといえよう。 |
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| 総括 |
| 試乗する前のイメージは下記のようなものであったが、実際に乗ってみるとやはりそのとおりに感じた。
私は、総合的なバランスと、手を加える楽しみを残しておきたいという点では今の1.3XGを乗り続けたほうが良いと思っているが、1.6の存在はずっと気になってしまうに違いない… 試乗インプレ レビュー集
・「パワフル」「スパルタン」ではなく、「ハイクオリティー」もしくは「上質な」クルマに仕上がっている。 ・一般的な観点(コスト含む)から見て、全体的なバランスが良いのは1.3、1.5のスタンダード。 ・1.6には手を加えるところがあまりない。加えるならスタンダード(1.3)のほうが面白いかもしれない。 ・燃費がさらに芳しくない為、エコノミー・コンパクトカーを求める人には1.6はお薦めできない。
何はともあれ試乗してみるべきだが、少しでもクルマの「実」の楽しさを求める方にはスタンダードも含めて検討すべきグレードであろう。チューニング次第でさらに走りに磨きをかけることもできるし、逆にエレガントなヨーロピアンスポーツ系に仕立てることも出来る。そういう意味での器は大きい。
そして、乗ってみれば感じるだろうが、エンジンパワーやトルクの"数値"を体感するクルマではなく、純粋に5感に何かを訴えかけてくるクルマだ。速いとか遅いとかではなく、気持ちよくて楽しい。スポーツのその感触は、1.3XGに乗る自分の身体にさえ焼きついている。
数値を追求する時代は終わりを告げたとも言えるのかもしれない、そう思わせる、いい意味で古くて新しい車だと感じた。
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